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知っていますか?ウイスキーとブランデーの原材料の違いと文化的背景

いらっしゃいませ。

今夜もバーライフへ。

ご存知でしょうか?ウイスキーとブランデーの違いについて。

そんなの簡単だ、原材料が違うという方も多いでしょう。
でも、それだけじゃないんです。

本日はこれらの違いとそれに伴う雑学についてご紹介いたします。

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共通点としての蒸留

まず、ウイスキーとブランデーの共通点について。
この二つのお酒は「蒸留」されたお酒としての共通点をもっています。
ウイスキーはビールを蒸留したものであり、ブランデーはワインを蒸留したものです。
蒸留というのは、液体を沸騰させ、蒸発した特定の気体を集めて冷やして液体化させることです。

原材料の違い

原材料についてをまとめると、

  • ウイスキー:ビールを蒸留したもの:ビールの原材料は大麦
  • ブランデー:ワインを蒸留したもの:ワインの原材料はブドウ

となります。 つまり、お酒としては全くの別物です。

文化的背景(ストーリー)の違い

ウイスキーとブランデーの大きな違いとして、その二つのお酒が生まれた文化的背景の違いがあります。

ウイスキーはアウトロー

ウイスキーは「密造酒」という位置づけでした。 18世紀初頭まで、ウイスキーは熟成させていない透明なお酒でした。 しかし、権力者により原料となる麦芽にかかる税が15倍にされることにより、
脱税目的から山奥で隠れて製造されることになります。
その際に古い空き樽で徴税官の目を盗んで保存することにより、透明なお酒が茶色くなったのです。
樽で熟成させることによりアロマの香りがつき、美味しくなったことがウイスキーの誕生の歴史となりました。

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ブランデーは高級貴族のお酒

17~18世紀、卓越した航海技術を持つオランダ人が、庶民のお酒だったブランデーをイギリスに売り込んだ。
ブランデーは劣化しにくかったため、ふねでの輸送ががしやすかったのです。
当初は「ヴァン・ブリュレ」としてワインを焼いたものという意味の名前で呼ばれていました。
しかし、イギリスで売る際に「ブランデー」として熟したワインという意味のネーミングにして、高級感を演出しました。
これによりイギリスの貴族層に浸透し、高級貴族のお酒としてのブランディングに成功したというストーリーとなります。

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歴史の違いを意識して飲む楽しさ

この歴史の違いを意識しながらウイスキーとブランデーを飲み比べてみることをオススメしたいと思います。
反骨精神を持つアウトローなウイスキーとエリート精神の高級貴族なブランデー。
パッケージにもその違いがあらわれているように思います。
それらの違いを楽しむことができるのではないでしょうか。